自民、安保関連3文書を20日の全体会合で議論へ 非核三原則も論点

2025/11/18 18:17 

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 自民党の安全保障調査会は18日、党本部で「インナー」と呼ばれる非公式の幹部会合を開き、国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定に向け、20日に党全体会合を開いて議論を始めることを確認した。党としての考えをまとめ、政府に提言する。高市早苗首相が与党内での議論開始を検討する非核三原則の見直しも論点となる見通し。

 自民党と日本維新の会は連立政権合意書に、3文書の改定を前倒しし、防衛装備品の輸出を救難や輸送などに限定する「5類型」を撤廃することを明記した。高市首相も2026年中の3文書改定を表明している。自民は党内議論と並行して、3文書改定に向けた維新との協議を年内にも始める方向だ。

 この日の幹部会合には小野寺五典会長や防衛相経験者の中谷元氏、浜田靖一氏、江渡聡徳氏、稲田朋美氏、岩屋毅氏らが出席。3文書改定や「5類型」の撤廃などの論点について防衛省から説明を受け、意見交換した。出席者によると、5類型に関しては「撤廃すべきだ」との意見が出た一方で、「国民理解が重要だ」として撤廃に慎重な意見も出たという。

 首相は27年度に防衛費を国内総生産(GDP)比2%に増額する目標を、25年度中に前倒しする方針を示しており、27年度以降の防衛費の規模や、無人機による新しい戦い方、戦闘継続能力の強化、原子力潜水艦保有の是非なども論点となる見通しだ。【竹内望、遠藤修平】

毎日新聞

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