文科相、全部署での洗い出しを指示 特別支援学校生の除外問題

2025/12/12 09:40 

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 文部科学省が18歳人口の集計などから特別支援学校(特支)卒業者を除外していた問題で、松本洋平文科相は12日の閣議後記者会見で、学校基本調査以外でも不適切な理由で特支の児童生徒が除外されているケースがないかを洗い出す作業を進めていると明らかにした。

 松本氏は、学校基本調査だけでなく「その他も確認し、調査をするようにという指示を出している。過去の経緯の確認含めて調査作業を進めており、終了次第、速やかに公表含めて適切に対応したい」と述べた。関係者によると、省内の全部署に、特支のデータを適切に反映していない調査や統計がないかどうかを照会しているという。

 文科省は学校基本調査については18歳人口の算出方法を見直すとともに過去にさかのぼって再集計を進めているが、他の調査でも特支の児童生徒が除外されるケースが明らかになっていた。

 例えば、いじめや暴力行為などの件数を集計する問題行動・不登校調査で、特支の児童生徒の暴力行為や自殺などが集計対象となっていない。また、高校卒業段階での就職(内定)率は高校と中等教育学校を対象に年3回、就職希望者を分母として調査しているが、特支については別の調査で高等部卒業者を分母として把握・公表している。【斎藤文太郎】

毎日新聞

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