自維、「副首都構想」論点整理を年明けに先送り 特別区巡り隔たり

2025/12/24 17:44 

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 自民党と日本維新の会は24日、首都機能をバックアップする「副首都構想」など統治機構改革に関する協議を国会内で開き、2025年中に予定していた論点整理を年明けに先送りすると確認した。東京都のような「特別区」を新たに設置することを要件とするかどうかを巡り、意見の隔たりがあるとみられる。連立政権合意では副首都構想に関する法案を26年通常国会で「成立させる」と記すが、当初想定した日程に遅れが出始めている。

 維新は9月にまとめた副首都構想に関する法案骨子案で、対象を大都市地域特別区設置法(大都市法)に基づく特別区が設置されていることとしている。23日に大阪府・市がまとめた国への要望でも、特別区が「最も制度的に安定性がある」と明記した。

 維新は、政令市である大阪市を解体し、複数の特別区に再編する「大阪都構想」を長年掲げる。吉村洋文代表(大阪府知事)は24日、大阪府庁で記者団に「副首都にふさわしい大都市制度は都構想だ」と改めて主張した。

 だが、維新以外の政党や他の自治体に賛同は広がっていない。関係者によると、与党協議で自民側は、特別区の設置を要件とすれば「国会審議で野党の賛同が得られない」と懸念を示したという。大都市法で特別区が設置できるのは政令市を含む人口200万人以上のエリアのため、自民関係者は「対象が限定される」と話す。

 維新の斎藤アレックス政調会長は協議後、記者団に「論点整理のまだ途上だ。内容が多岐にわたるので、もう少し時間が必要だ」と述べた。【園部仁史、森口沙織、宮本翔平】

毎日新聞

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