維新ツートップは再選されたが…都構想への賛否割れる 大阪ダブル選
1年2カ月の任期を残し、約28億円を投じて行われた大阪府知事・大阪市長の出直しダブル選。日本維新の会の吉村洋文氏(50)と横山英幸氏(44)が再選されたが、有権者からは選挙の是非や「大阪都構想」を巡って、批判や好意的な受け止めなどさまざまな反応が聞かれた。8日、市内各地の投票所で取材した。
時折雪が舞う中、西区役所に設けられた投票所には、投票を待つ人の列ができていた。「なんで辞めて出直す必要があるのか」。近くの主婦(62)はそんな疑問を払拭(ふっしょく)できず、知事・市長選ともに「白票」を投じたという。「多額の選挙費用がかかることを考えても、意義が感じられない」としらけた様子だった。
中央区の男性会社員(38)は、知事・市長選とも投票用紙に「茶番はやめろ」と記したという。前回のダブル選では公約に掲げなかった都構想を、衆院選に合わせた急な選挙で再び問おうとするトップの姿勢が男性にはそう映る。他の政党の候補者がいれば1票を託したかもしれないと話し、「都構想は(住民投票で)2度否決されている。可決されるまでやるのか」と憤った。
吉村、横山両氏の政治手法への疑問を他の候補者に投じることで示した有権者もいた。
西成区の無職女性(72)は「副首都が大阪になるかどうかも決まっていないのに、都構想を進めようとするのは順番がおかしい」と訴え、「来年4月にはまた選挙がある。28億円もかけて、何をそんなに焦っているのか」と首をかしげた。
西区の主婦(52)も「やり方が強引すぎる。二重行政は都構想でなくても解消できると思う」と述べた。
吉村、横山両氏を選んだ有権者も都構想への賛否は割れた。
「都構想はやってみたらいいんじゃないか」とは、西成区の自営業の男性(77)。「住民投票も2度とも賛成に入れた。いつまでも同じじゃ進歩がない。新しいことに挑戦していかないと」と好意的だ。
一方、西区の心理カウンセラーの女性(59)は、知事・市長選と衆院選の小選挙区、比例代表の全てで維新候補を選んだという。だが、「万博は頑張っていたけれど、都構想には反対。何回もやるのはしつこい」と拒否感を示した。
同区の男性会社員(39)は「都構想はもう諦めたらと思うけれど、他に適当な候補者がいなかった」と消去法で吉村、横山両氏に投票したという。
区内の無職女性(73)は「都構想は気に入らないが諸課題ある中で、いま知事・市長を代えるわけにはいかない」とし、「再選されても都構想の信任を得たとは言えない」と指摘した。
都構想に賛成という西成区の自営業の50代男性は「効率的な行政運営ができるのであればやったらいい」と理解を示しつつ、「28億円はちょっとな」と苦言も呈した。【長沼辰哉、面川美栄、高良駿輔】
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