米人気歌手「憎しみより愛」、移民政策を批判 スーパーボウル

2026/02/09 15:46 

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 米プロフットボールNFLの王者決定戦「スーパーボウル」が8日夜、西部カリフォルニア州で開かれ、ハーフタイムショーに人気歌手のバッド・バニーさんが出演した。トランプ政権の移民取り締まり政策を批判してきたバニーさんは「憎しみよりも強いのは愛だけだ」などとメッセージを送った。

 トランプ氏はショーを「まったくひどい」と酷評し、保守派団体はトランプ氏を支持する歌手らによるショーを開いてユーチューブで放送した。

 バニーさんは、米自治領プエルトリコ出身の31歳。今月1日に発表されたグラミー賞では、最優秀アルバム賞を含む3部門で受賞した。全収録曲がスペイン語で歌われているアルバムが最優秀賞を受賞するのは初めて。授賞式では「ICE OUT(移民・税関捜査局は出て行け)」などとトランプ政権の移民取り締まり政策を批判した。会場では大きな拍手が上がったが、保守派は強く批判している。トランプ氏も反発し、試合の観戦を見送った。

 バニーさんはこの日のハーフタイムショーで、スペイン語で次々と曲を披露。人気歌手のレディー・ガガさんらも登場した。

 終盤では「憎しみよりも強いのは愛だけだ」と書かれた巨大スクリーンを背景に、バニーさんが北米や中南米の国々、プエルトリコの名前を呼んでいき、最後に持っていたフットボールに書かれた「共に、私たちはアメリカだ」というメッセージを掲げた。北米や中南米を米国の勢力圏と見なすトランプ氏へのメッセージとみられる。

 これに対し、トランプ氏は終了後、自身のソーシャルメディアへの投稿で、ショーを「史上最悪の一つだ! 米国の偉大さへの侮辱であり、我々の基準を体現していない」と批判。「この男の言っている言葉は誰にも理解できない」などと不満を述べた。バニーさんが主にスペイン語でパフォーマンスをしたことを指しているとみられる。

 2025年9月に射殺された保守活動家チャーリー・カーク氏が設立した団体「ターニング・ポイントUSA」は、ショーと同時間帯に「オール・アメリカン・ハーフタイムショー」を開催し、ユーチューブで放送した。開始直前には、ヘグセス国防長官が開催を支援するメッセージを添えたビデオで登場。トランプ氏を支持するロック歌手のキッド・ロックさんやカントリー歌手のガビー・バレットさんらが歌を披露した。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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