ポルトガル大統領選決選投票 中道左派の勝利確実 新興極右党首抑え

2026/02/09 10:28 

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 ポルトガル大統領選の決選投票が8日、投開票された。中道左派のセグーロ元社会党書記長が、反移民政策を訴えて急伸する極右の新興政党「シェーガ」のベントゥーラ党首を抑えて勝利するのが確実な情勢となった。ポルトガルの公共放送RTPなど欧州メディアが一斉に伝えた。任期は5年。

 95%が開票された時点でセグーロ氏は66%の支持を集め、34%のベントゥーラ氏を大きく引き離している。得票数も歴代最多となり、党派を超えてシェーガの排外主義的な主張に拒否感を示す有権者を取り込む狙いが奏功した形だ。セグーロ氏は報道陣に「今日の国民の反応、そして民主主義や国の将来への献身に感動した」と語った。

 一方、ベントゥーラ氏は「右派と左派、すべての政治体制が私と対立した」と既存政党を改めて批判。同時に、党勢拡大に手応えも示した。

 ポルトガルでは首相が行政の実権を握り、大統領は慣例として積極的に関与してこなかった。従来、ベントゥーラ氏は「首相を目指す」と公言しており、大統領選出馬は党勢拡大が目的だったとされる。

 シェーガは2019年に創設された。25年5月の議会総選挙で最大野党にまで成長した。大統領選でも1986年以来の決選投票に持ち込んだことで、ポルトガル政界での存在感はさらに強まった。

 同時に、70年代まで約半世紀の間、独裁制を経験したポルトガル特有の歴史的な経緯もあり、強権的で極端な主張を展開するシェーガへの拒否反応は都市部を中心に根強いことも示された。【ブリュッセル岡大介】

毎日新聞

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