高市首相、訪米準備本格化 仏大統領訪日も 対中外交改善は不透明

2026/02/09 14:14 

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 高市早苗首相は衆院選での自民党大勝を受け、政権発足後初となる訪米の準備を急ぐ。中国の軍事的・経済的威圧も念頭に、3月19日にもホワイトハウスでトランプ米大統領と会談し、日米同盟の抑止力強化を目指す考え。同志国についても、日仏両政府は、主要7カ国(G7)の今年の議長国を務めるフランスのマクロン大統領の3月末の訪日を調整しており、重要鉱物の供給など経済安全保障面での連携を強化する。

 首相は衆院選の大勢が判明した9日未明、自らのX(ツイッター)を更新。選挙期間中にトランプ氏が異例の支持を表明したことに対し、「温かいお言葉に心から感謝する。私たちの同盟の潜在力は無限大だ」と、英語と日本語で謝意を表明した。

 首相の訪米は4月のトランプ氏の訪中を前に、日米の結束を内外に示す狙いがある。日米両政府は5500億ドル(約86兆円)の対米投資の第1号案件を首相訪米までに具体化する方針で、中国が対日輸出を規制する可能性があるレアアース(希土類)の確保・供給でも協力を確認する。

 一つの政党が衆院で3分の2以上の議席を獲得するのは戦後初めて。首相は衆院選大勝で国内政治だけでなく、国際的にも求心力を高めることになりそうだ。外務省幹部は「政権の強さは外交的にはプラス。今後、外国首脳の訪日や高市首相の外国訪問を求める動きがある」と話す。

 各国首脳は祝意を相次いで表明した。トランプ氏は5日に続いて、8日にSNS(交流サイト)で自民党の「歴史的勝利」に触れ、「サナエ、あなたと連立与党を支持したことを光栄に思う」と祝った。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長、マクロン氏、イタリアのメローニ首相らも祝意を示した。

 一方、今回の衆院選の結果が、冷え込んだ日中関係の改善のきっかけになるかは不透明だ。高市首相は8日夜のテレビ番組で、靖国神社への参拝について「その環境を整えるために努力している。まず同盟国、そして周辺諸国からも理解を得る」と述べた。過去には首相だった小泉純一郎氏や安倍晋三氏が靖国神社を参拝して中国や韓国が反発した経緯があり、高市首相が保守色を強めた場合に近隣外交に影響する可能性がある。【田所柳子】

毎日新聞

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