国民、内密出産支援法案を提出 出自知る権利保障へ国関与を明記

2026/05/19 17:54 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 国民民主党は19日、医療機関のみに母親が身元を明かす「内密出産」について、国の支援態勢を促進する法案を参院に提出した。生まれた子どもが遺伝上のルーツや出生の経緯を知ることができる「出自を知る権利」が保障されるよう国の関与を明記した。法案など支援策の実現に向け、自民党と連携を目指す方針だ。

 法務省などが2022年に公表した内密出産に関するガイドライン(指針)は、出自を知る権利を重視しているものの、母親の氏名や住所などの身元情報は医療機関内で保管するよう求めている。公的機関ではない医療施設では持続性に限界があるため、内密出産が行われている自治体側には「国が一元的に管理する仕組みが必要だ」(熊本市の大西一史市長)との意見が出ている。

 法案は、内密出産で生まれた子どもの出自に関する情報入手に関して、国は「必要な措置を講ずる」とし、国の関与を明記した。内密出産に対応する医療機関の確保、医療機関の経済的負担の軽減、内密出産を希望する女性の相談態勢の充実――などを盛り込んだ。国民民主の伊藤孝恵参院議員は記者団に「指針で乗り越えられないもの(課題)は立法という手段しかない」と訴えた。

 内密出産を巡っては、自民のプロジェクトチーム(PT)が相談窓口設置への財政支援などを念頭に議論を進めている。伊藤氏は「自民と意見交換している。支援策は合意できると思うが、立法は合意できていない」と説明した。【田中裕之】

毎日新聞

政治

政治一覧>