九州豪雨被災地の生活支え…「さかもと復興商店街」閉鎖 熊本・八代
2020年7月の九州豪雨災害の被災地、熊本県八代市坂本町で、地元事業者の営業継続や住民の生活支援を掲げて運営を続けてきた仮設店舗「さかもと復興商店街」の閉鎖が決まり、市主催の解散式が6日、現地であった。21年6月の開設から約3年9カ月。被災地の生活を支えた取り組みが区切りを迎えた。
式典には30人が出席。仮設店舗商店会会長で林業・廃棄物運搬会社を営む亀田洋さん(41)は「今日は一つの区切りであり、新たなスタートだ。うれしいことや悲しいこと、つらいことがあったが、あしたからの糧にして頑張っていきたい」と述べた。
商店街は、熊本県南部を流れる球磨川左岸のプレハブ施設を使ってオープンした。地元商店などの多くが壊滅的な被害を受ける中で、生鮮品のミニスーパーや電器店をはじめ、球磨川をゴムボートで下るラフティング観光の運営会社やキノコ販売事業所など9店が入居した。
坂本町では豪雨で4人が死亡、1人が行方不明になった。その後も八代市街地への住民転出などで過疎化が進み、町の人口は2318人(25年1月末)と被災前から約3割減少している。商店街でも一部の店舗が撤退する一方で、最寄りの敷地にあった道の駅坂本などが新たに入居し、当初と同じ9店舗が営業を続けてきた。
◇一帯をかさ上げへ
閉鎖は、球磨川を巡る国の治水事業が理由だ。八代河川国道事務所(八代市)によると、商店街を含む4・8ヘクタールで最大4・5メートルのかさ上げ工事に3月から入る予定で、事業完了は25年度末を見込んでいる。市は工事終了後に現地で新たな道の駅を整備する方針で、27年7月のオープンを計画している。
地元住民グループが運営していたアユ料理店「食処(しょくどころ)さかもと鮎(あゆ)やな」は新たな道の駅にも入居する予定だ。代表理事の松嶋一実さん(77)は「店を訪れてくれたお客さんが忘れずに新しい施設に来てくれるか」と心配を口にする。平均年齢76歳の従業員26人の健康やモチベーションも不安だ。それでも「店は復興への思いが詰まっている。再開の日を心待ちにしている」と話した。
九州豪雨を受けて熊本県内では人吉市のJR人吉駅前でも23店舗が入る仮設商店街「モゾカタウン」が21年2月にオープンしたが、入居者の事業再建などで役割を終えたとして23年11月に閉鎖されている。【西貴晴】
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