地下鉄サリン事件から30年 都心襲った無差別テロ、6駅に献花台

2025/03/20 08:00 

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 オウム真理教による地下鉄サリン事件の発生から20日、30年を迎えた。無差別テロの犠牲者を悼むため、東京都千代田区の東京メトロ霞ケ関駅など6駅には献花台が設けられた。

 事件は1995年3月20日午前8時ごろに発生。オウム真理教代表だった松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚(執行時63歳)の指示を受けた信者が、霞ケ関駅に向かう営団地下鉄(現東京メトロ)の日比谷、千代田、丸ノ内の3路線5車両内で新聞紙で包んだビニール袋を傘で突き刺し、猛毒のサリンを散布した。

 教団に対する警察の捜査が迫る中、首都を混乱に陥らせようと、周辺に中央省庁が集まる霞ケ関駅を通る列車が狙われた。

 闘病の末に亡くなった女性を含め乗客と駅員計14人が死亡し、負傷者は6000人以上に上った。

 教団による一連の事件を巡っては、松本元死刑囚ら13人の死刑が確定し、2018年7月に全員の刑が執行された。

 公安調査庁によると、教団の後継団体として、主流派の「アレフ」や分派した「ひかりの輪」など3団体が活動を続けており、1月時点の構成員は計約1600人。【木下翔太郎】

毎日新聞

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