イルカもアシカも祝福 能登地震で被災「のとじま水族館」が完全復活

2025/03/22 16:38 

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 2024年元日の能登半島地震で被災した石川県七尾市の「のとじま水族館」が22日、全ての展示を再開し、約1年3カ月ぶりに“完全復活”した。この日は休止していた人気のイルカショーが再開されたほか、再建された新しいアシカ舎もお披露目された。

 同館で開かれた記念式典で石川県の馳浩知事は「多くの皆様のおかげで完全復活となった」と感謝。関係者らがくす玉を割って再開を祝った。

 式典後に行われたイルカショーでは、地震で県外の施設に避難していたカマイルカ4頭が登場。一糸乱れぬ動きや高い跳躍を見せると、観客から拍手と歓声が湧き上がった。ショーを見ていた同県穴水町の公務員、小山美穂さん(34)は「元気をもらった。ショーの再開は『元通りになってきた』ことを感じられてうれしい」と笑顔。長男の遥希ちゃん(5)、長女の詩葉(うたは)ちゃん(3)も「イルカがかわいくて楽しかった!」と大喜びだった。

 能登半島地震で、同水族館は水を循環させる装置などが破損。館のシンボルだった2頭のジンベエザメを含む計約4000個体が死んだほか、ペンギンやイルカなども全国の施設へ避難を余儀なくされた。その後、昨年7月に一部の営業を再開し、同10月には新たなジンベエザメ1頭(後に愛称が「モモ」に決定)の展示を再開していた。【深尾昭寛、国本ようこ】

毎日新聞

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