旧統一教会に解散命令 献金被害を訴える男性「これからがスタート」

2025/03/25 21:38 

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 東京地裁が旧統一教会への解散命令を決定したことを受けて、旧統一教会の問題性と被害者支援を訴えてきた高知県在住の橋田達夫さん(67)ら「旧統一教会の被害者と支援者の会・高知」のメンバーが25日午後、高知県庁で記者会見を開いた。

 橋田さんが読み上げた声明では、解散命令が出されたことを「心から歓迎します」とし、「統一教会は真摯(しんし)に受け止め、被害者に経済的・精神的被害を与えた責任を認め、謝罪し、賠償責任を果たすことを求めます」とした。そのうえで、全国の被害者に対して「いっしょに声をあげましょう」と呼びかけ、政治家や行政に対しては「統一教会と関係のあった政党・政治家は、自らの責任において関係の全貌を調査し、公表すべき」と責任の大きさを受け止めるよう訴えた。

 橋田さんは元妻が旧統一教会の信者で、高額献金などによって精神的、経済的被害を受けたことを実名で明らかにしてきた。2023年に同会を設立し、信者の家族などからの相談に耳を傾けてきた。記者会見のやりとりでは、「『殺す』という電話もあり、大変だったが、自分がやらなければと思って活動を続けてきた。解散命令しかないと思っていたが、(東京地裁の解散命令決定で)よしっと思った」と胸中を明かした。

 今後の活動については、「これからがスタートという気持ちで、被害者の輪を全国に広げたい。30年前、40年前の被害でもいいので、ぜひ声を寄せてほしい」と述べ、関係者からの積極的な情報提供を呼びかけた。同会は毎週火、金曜の午前10時から正午まで電話相談(080・8143・2287)を受け付けている。【小林理】

毎日新聞

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