原発再稼働は県民投票で 新潟の市民団体、条例求め知事に直接請求

2025/03/27 19:36 

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 市民団体「柏崎刈羽原発再稼働の是非を県民投票で決める会」は27日、県民投票条例制定に向けて県内で集めた14万3196人分の有効署名を携え、新潟県庁で、花角英世知事宛てに条例制定を求める直接請求を行った。

 花角知事は4月中旬にも条例案を審議する臨時県議会を招集する。花角知事がこの条例案にどのような意見を添えるかが注目される。

 条例制定を求める直接請求には、県内有権者数の50分の1以上に当たる約3万6000人以上の有効署名が必要で、今回提出した署名数は必要数の4倍弱。2012年末の同趣旨の直接請求で提出された署名数6万8353人分の倍以上となった。

 直接請求に先立ち市民団体の集会であいさつした、団体世話人の水内基成弁護士は、28日に花角知事と面会することを明かした上で「(知事には)『自分も県民投票に賛同します』という意見を付けて県議会を開いてくれるよう、もう一押し、二押ししたい」と意気込みを示した。

 12年に直接請求を受けた当時の泉田裕彦知事は翌年の臨時県議会に「(賛成・反対の)二者択一では民意を適切に反映できない」などとする意見書を添えて条例案を提出。条例案は否決された経緯がある。

 この「二者択一」の問題について、水内氏は直接請求後の報道陣の取材に対し、「(選択肢を増やして)多様な意見を反映させるべきというもっともらしい意見だが、そういう時期はもう過ぎている」と指摘。賛否の二択で県民に意思を問える状況にあると強調した。【木下訓明】

毎日新聞

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