出雲大社周辺で渋滞対策の実証実験 観光客から100万円以上集まる

2025/03/31 08:15 

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 年末年始などに深刻な渋滞が発生する出雲大社(島根県出雲市)で、同市は観光客に渋滞対策の費用負担を求める実証実験をした。2024年11月~25年1月、周辺に募金箱を設置し、車1台あたり200円の交通対策協力金を呼びかけたところ、100万円以上が集まった。市は結果を踏まえ、今後の対応を検討する。

 市などで構成する大社交通渋滞対策実行委員会は23年度、約2000万円をかけ、交通誘導する警備員を配置したり、神社から離れた場所とのシャトルバスを運行させたりした。これらの対策を継続するため、市は観光客に一定の費用負担を求めることを決め、実証実験に取り組んだ。

 実験では、出雲大社周辺にある「かめやま広場」「古代出雲歴史博物館」「みせん広場」の駐車場3カ所と、出雲大社前の神門通りなど周辺の店舗90カ所に募金箱を設置。キャッシュレス決済に対応するため、募金箱には専用のQRコードも掲載した。その結果、期間中に計115万7613円が集まった。

 利用者へのアンケートでは、200円の協力金について「安いと思う」が約51%、「妥当」が約45%だった。市は今後、協力金の額を上げることや実施期間などについて検討する。【松原隼斗】

毎日新聞

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