幹部らの「男女間トラブル」思い込みが原因 フジ第三者委報告書

2025/03/31 16:32 

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 元タレントの中居正広氏による女性とのトラブルを巡る一連の問題で、フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)が設置した第三者委員会(委員長・竹内朗弁護士)の調査報告書が31日、公表された。

 第三者委は報告書の中で、事案の報告を受けたものの、「壮年男性が受けた印象や思い込みをもとに、偏った視点で検討され、多角的な視点からの検討や議論は行われなかった」と認定。報告を受けた制作ラインの役員や局長クラスの壮年男性は、(女性が)2人で中居氏のマンションで会ったことをもって、「プライベートの男女トラブルと捉えてしまうという思い込み」をもとに検討し、多角的な視点からの検討や議論は行われなかった、とした。

 その結果、港浩一社長(当時)らは「社員が取引先から性暴力を受けた疑いのある事案であり、CX(フジ)の人権問題(である)と捉えることができず、被害女性の自死の危険性があるということに衝撃を受けて思考停止に陥り、浅い思慮により対応方針を決定した」と総括した。

 この問題では、1月17日に港氏らが記者会見をしたものの「説明責任を果たしていない」などと批判を浴び、スポンサー離れが一気に広がった。それを受け、フジとフジ・メディアHDは1月23日、日本弁護士連合会のガイドラインに基づき、弁護士3人で構成する第三者委を設置した。

 第三者委は「人権侵害が行われた可能性のある事案」とフジが説明してきたトラブルへの社員の関与や、中居氏を番組に起用し続けるなどした事後対応の不備の原因、類似事案の有無などについて関係者に聞き取り調査をし、分析を進めてきた。

 トラブルへの社員の関与については週刊文春が昨年12月に報じ、フジはその直後から一貫して否定してきた。文春は一部を訂正したものの「女性は社員がセッティングしている会の“延長”と認識していた」として、社員が関与したとの主張は変えていない。

 事後対応については、フジが会社としてトラブルを把握した後も、女性のプライバシー保護を理由に、コンプライアンス(法令順守)部門と情報共有しなかったことが判明。中居氏に対して正式な聞き取り調査をしないまま、1年半にわたって番組に出演させていたことも明らかになっていた。

 第三者委の竹内弁護士らは31日午後5時から記者会見する。それを受けて、フジの清水賢治社長も午後7時から会見し、再発防止策などを示す方針だ。

毎日新聞

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