高知・小4プール死亡事故「位置把握しないまま指導」 第三者委

2025/03/31 17:05 

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 2024年7月、高知市立長浜小学校4年の松本凰汰(こうた)さん(当時9歳)が、近くの市立中学校のプールであった水泳授業中に溺死した事故で、市教育委員会設置の第三者委員会は31日、永野隆史・市教育長に報告書を提出した。教員が松本さんの位置を把握しないまま指導したことが最大の原因だったと指摘した。

 報告書では、松本さんが6月に同じ中学であった水泳授業で溺れかけたことなどから「特に注意深く見守らなければならない児童だった」と指摘。教員が松本さんの位置関係や姿を認識しないまま「けのびバタ足」をさせたため、受け止める教員もおらず、溺水したと結論付けた。

 水泳授業を指導した教員3人の役割分担が不明確だったことや、小学校のプールの故障で使うことになった中学校のプールの水深を市教委が図面上や実地で確認しなかったことも事故につながった要因として指摘した。

 高知県警は25年2月、事故当時の市教育長(その後辞職)ら7人を業務上過失致死容疑で書類送検した。【小林理】

毎日新聞

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