日枝氏のみ排除しても「ガバナンスは立ち直らない」 フジ第三者委

2025/03/31 18:09 

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 元タレントの中居正広氏による女性とのトラブルを巡る一連の問題で、フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)が設置した第三者委員会の調査報告書が31日、公表された。記者会見した委員長の竹内朗弁護士は、フジとHDの取締役相談役の退任が発表された日枝久氏に触れ、経営の影響力を排除しても「この会社のガバナンスが立ち直るかというと決してそうではない」と述べた。竹内氏の主な発言は以下の通り。【デジタル報道グループ】

 ◆(竹内氏) 皆さんの関心の高い日枝氏の経営責任について。私どもが調査したところでは、日枝氏は取締役相談役という立場であったが、CX(フジ)、FMH(フジ・メディア・ホールディングス)の代表取締役会長と代表取締役社長という、まさにトップ人事を決めていたのは日枝氏だったと確認している。

 非常に長きにわたり経営の中枢にいた方なので、現在まで経営に強い影響力を及ぼしており、組織風土に与えた影響も大きかったと見ている。

 しかしながら、日枝氏だけがこういう企業風土を作ってきたわけではなく、特に役員の指名、上場会社における役員指名ガバナンスという観点から見れば、それは取締役会がつかさどらないとならないが、それを日枝氏に委ねていた。

 取締役会のガバナンス機能が不全だった。日枝氏さえ経営の影響力を排除すれば、この会社のガバナンスが立ち直るかというと決してそうではない。

 

毎日新聞

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