戦地に向かい、命落とした少年通信兵 812人の名前が銘板に 新潟
太平洋戦争中の約2年間、15~18歳の少年たちが無線や暗号技術などを学ぶ「少年通信兵学校」が新潟県五泉市(旧村松町)と東京都東村山市にあった。この夏の戦後80年を前に五泉市では16日、少年通信兵として戦地に向かい命を落とした犠牲者812人の名前を刻んだ銘板の除幕式が開かれた。
五泉市にあった「村松陸軍少年通信兵学校」は、戦線拡大による通信兵の需要増加により陸軍が設置した。1943年12月から45年8月の終戦までに全国から15~18歳の計2400人が入校。中には朝鮮や樺太出身者もいた。2年制だったが、戦況の悪化により43年に入校した一部の315人が繰り上げ卒業し、大半が44年11月フィリピンのルソン島に出陣したという。
戦地にたどり着く前に少年通信兵を乗せた輸送船が米軍の魚雷攻撃を受けたり、ルソン島に着いてからも集中砲火を受けたりして、その多くが亡くなった。他にも旧満州や朝鮮に配属され、戦後シベリアに抑留されるなどした人もいた。
同校の教官や生徒らOBは70年に五泉市の村松公園内に慰霊碑を建立。現在は地元有志らで作る「慰霊碑を守る会」が毎年10月に慰霊祭を開いている。
一方で、OBや遺族ら関係者が高齢化。記憶の継承が課題となっており、同会では戦後80年の節目に合わせ、犠牲となった少年通信兵の名前を出身都道府県ごとに刻む銘板の設置を企画した。
この日は慰霊碑近くの武道館で銘板の除幕式があり、出席した守る会のメンバーら約30人が黙とうをささげた。守る会の会長で、父が村松陸軍少年通信兵学校の教官だった浅田光雄さん(75)は「少年通信兵がたどった悲惨なこと、そして戦争はやっちゃいけないということを後世に伝えていかなきゃいけない。でも地元の人間でも存在を知らない人も多くいる。一人でも多くの人に知ってもらい伝えていけたら」と願いを込めた。【戸田紗友莉】
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