ウルトラセブンのアンヌ隊員役を務めた俳優のひし美ゆり子さん（７７）と仮面ライダーアマゾンで主人公を演じた元俳優の岡崎徹さん（７６）が２３日、熊本県芦北町役場で婚姻届を提出した。都内在住のひし美さんと、長崎市在住の岡崎さんは、それぞれ８月ごろに同町へ移住を予定している。昭和の特撮を彩った２人は笑顔で夫婦としての一歩を踏み出した。

　ひし美さんは４月２５日にＸ（ツイッター）で、５３年前に映画の共演で知り合った岡崎さんとの年内の結婚を発表。ネット上で祝福のコメントが相次いでいた。

　そろって町役場を訪れた２人は、竹崎一成町長を表敬訪問した後、窓口で婚姻届を記入、提出した。

　岡崎さんは「仮面ライダーＳＰＩＲＩＴＳ（スピリッツ）」などで知られる町在住の漫画家、村枝賢一さんと旧交があり、８月以降に町内に移住し共同でギャラリーカフェの運営を計画していた。

　ところが４月下旬になり、ひし美さんが久しぶりに岡崎さんにかけた電話で２人が急接近。この日を含め３日間の電話の「遠距離恋愛」で結婚が決まり、３人でカフェの夢を追うことになった。

　田舎暮らしへの憧れもあったというひし美さん。会話を通じ「徹君ってこんなにすてきだったんだ」と優しさを再認識。岡崎さんの新生活の夢を聞き、「私もそこに連れてって」とプロポーズしたという。「うれしいうれしいうれしい、ルンルンです」とのろけて見せた。

　岡崎さんも話をするうちに「この人っていいな。昔とちっとも変わってないな」とひし美さんの明るさに恋心が芽生えたという。「アンヌ隊員のファンの方には安心していただきたい。最後まで彼女を守っていく」と誓った。【中村敦茂】