本因坊戦第4局 三重・鳥羽市で始まる 序盤は「穏やかな展開」に

2025/06/18 12:08 

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 一力遼本因坊(28)に芝野虎丸十段(25)が挑戦、一力本因坊の2勝1敗で迎えた第80期本因坊決定戦五番勝負(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院主催、大和証券グループ特別協賛)の第4局は18日午前10時、三重県鳥羽市の老舗旅館「戸田家」で始まった。

 戸田家は1830(天保元)年創業。本因坊戦ではシリーズ中盤から後半にかけタイトルの行方を占ったり、決めたりする重要な対局が多く組まれており、今期で13回目の開催となる。

 対局室は嬉春亭(きしゅんてい)最上階、15階にある「万景の間」に設けられた。一力本因坊が慣れ親しむ場所で3連覇を決めるか、芝野十段が逆転でのタイトル奪取に向け、さらに視界を広げるか。

 午前10時前に芝野十段、一力本因坊の順に入室。立会の山城宏九段が声を掛け、一力本因坊が右上隅星に第1着を打ち下ろし、熱戦の火蓋(ひぶた)が切られた。

 右下で定石の進行。左上で白が地を稼ぐ一方、黒は27のツメに回る。白は28と左下黒二子への攻めを見せ、黒は31と三々に入った。解説の伊田篤史九段は「一力本因坊が流行の布石から外れる進行を選びました。当分、穏やかな展開になりそうです」と話した。【最上聡、武内亮】

毎日新聞

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