「学歴詐称疑惑」静岡・伊東市長に辞職勧告へ 市議会、百条委設置も

2025/07/04 19:18 

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 静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)が「東洋大卒業」と公表していた学歴が実際には除籍だった問題で、市議会議会運営委員会は4日、市長に対する辞職勧告と地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委)設置の決議案を7日の本会議に提出し、採決することを全会一致で決めた。いずれも可決される見通し。

 議運委に諮られた辞職勧告決議案は、市長が市議会で学歴問題を追及された際、質問趣旨をはぐらかしたり答弁拒否を繰り返したりしたと指摘し「誠実さを欠くといった程度では済まず、卑劣ですらある」と批判した。田久保市長は5月に初当選したばかりで、市広報誌の新市長紹介に「東洋大学法学部卒業」と記載されていた。報道陣の取材に応じた中島弘道議長は「伊東市を混乱させず、早く終結してもらいたい」と辞職を求めた。

 市によると、除籍が明らかになった2日には200件超、3日は350件超の電話が、また両日合わせて250件のメールが市役所にあった。そのほとんどが市長の辞職を求める内容だという。また、5月の市長選で学歴を偽った公職選挙法違反の疑いがあるとして、市内の男性経営者が週明けにも刑事告発する考えを明らかにしている。

 田久保市長は4日、出席予定だった県東部市長会を混乱を避けるために欠席し、市役所にも登庁しなかった。6日に予定される地元のイベント「松川タライ乗り競争」への欠席も決めている。【若井耕司】

毎日新聞

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