２８日午後６時１０分ごろ、水戸市南町の歩道で通行人から「高齢の人が切りつけられて血だらけになっている」と１１０番があった。茨城県警によると、２０～７０代の男女６人が刃物で襲われるなどして負傷し、うち７０歳男性と６５歳男性が顔や手首を切りつけられて重傷。６人とも意識はあるという。水戸署は、いずれも自称で、近くに住む塩原弘和容疑者（４８）を７０歳男性に対する殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。被害者は容疑者と面識がないと話しているといい、同署は無差別に襲ったとみて調べている。

　水戸署によると、負傷した６人のうち４人が手や頭を刃物で切りつけられ、残る２人は頭を殴られた。塩原容疑者は「自宅近くの道路で人を刃物で傷付けた」と供述しているといい、現場で刃物４本が押収された。

　現場で他の男性と塩原容疑者を取り押さえた男性（７０）は取材に「（容疑者は）右手に長いナイフ、腰に短刀を差していた。もう１本ナイフが近くに落ちていた」と語った。

　現場はＪＲ水戸駅から北西に約５００メートルの市中心部で、近くにスーパーやオフィスビル、飲食店が建ち並んでいる。【井手一樹、斉藤瞳】