旦過市場の再整備 市場関係者ら、飲食店部の取得断念 物価高騰で
北九州市が再整備事業を進める旦過市場で2025年度中に完成予定の4階建て複合商業施設について、市場関係者らが施設を管理、運営するために設立した「旦過総合管理運営」(森尾和則社長)は28日株主総会を開き、飲食店などの入居を想定した2階部分の取得を断念した。取得のための必要資金の高騰などが理由。市場側は再整備の遅れを懸念しており、市に新たな事業者選定への支援を求めている。
複合商業施設では、1階を現在の商店主らが所有・使用し、2階は飲食店などの入居が想定され、3、4階は駐車場。市と市場が19年10月に両者の役割分担を明確にした「まちづくり協定」では、市が土地区画整備と複合商業施設の建設を担う一方、市場は管理運営会社を設立し、市から商店主らが所有しない床(保留床)を購入し一体的に管理運営するとされていた。
2階部分はおおよそ半分を市が所有し、半分は元々の地主たちが所有権を持っている。旦過総合管理運営は、協定に基づき、市場側の関係者16人が出資して21年2月に設立。2階全体の獲得に向け資金調達を進めた。だが、ロシアのウクライナ侵攻(22年2月)を発端に資材や人件費が上昇。市場関係者によると2階取得に必要とされる資金は増加した。22年4、8月の大火や新型コロナウイルス感染拡大で市場側の資金力もそがれた。
森尾社長は、毎日新聞の取材に「想像以上に取得資金が高騰し、個人商店主(の集まり)である我々が管理運営できるのか、中途半端なことをしては皆さんの期待に応えられないのではと判断した。愛される市場を継続するため、できることとできないことを整理したい」と述べ、まちづくり協定の見直しに言及した。
同社は28日、取得の断念を商店主らでつくる旦過市場協同組合(黒瀬善裕理事長)の総会で報告した。協同組合は2階の活用が決まらないままのオープンにならないか懸念。「断念により再整備に遅れが生じることを憂慮する」としている。
市は対応を検討する。2階部分は一体的に管理する必要があるとするが市が一旦全て取得する可能性は低いとし売却に向けた関わり方を模索するという。市産業経済局の柴田泰平局長は「断念はやむを得ないが旦過を盛り上げるパートナーであることは変わりない。2階部分は旦過を盛り上げるメッセージを打ち出していけるよう検討を続けたい」と述べた。【山下智恵】
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