小中学生の読書好き、家庭学習の時間が過去最少に 文科省に危機感
読書好きな児童生徒も、家庭での学習時間も過去最少に――。全国学力テストの詳細分析からは、かねて懸念されていた若い世代の本離れとともに、「家庭学習離れ」の実態も浮き彫りになった。いずれも要因にはスマートフォンや交流サイト(SNS)の普及などが想定される。学力との相関もあり、文科省は危機感を強めている。
学力テストでは、教科ごとの調査とは別に生活習慣や家庭学習の状況などを尋ねる質問調査も実施している。25年度調査で「読書は好きですか」との設問に対して「当てはまる」「どちらかと言えば当てはまる」と回答した割合は、小学6年生が69・8%、中学3年生が61・7%だった。
同様の回答率は小6では学力テストが開始された07年度以降、直近で同じ設問があった22年度まで常に70%を超えていたが、25年度は初めて6割台になった。中3は07年度から70%前後で推移。22年度の68・3%から3年間で6・6ポイント落ちた。
読書好きが「当てはまらない」「どちらかと言えば当てはまらない」と答えた児童生徒ほど正答率が低く、読書好きの児童生徒と、そうでない児童生徒との平均正答率の差は教科によって16・7~18・4ポイントあった。
文科省は、中学国語で正答率が極端に低かった記述式問題について「読書によって学習指導要領が重視する『主体的・対話的で深い学び』を目指すことが、ひいては記述式への対応につながる」とし、学校図書館の活用や地域での読書推進を後押しする。
一方、学校外での勉強時間(塾など含む)を尋ねる設問で、1時間以上と回答した児童生徒は平日、休日のいずれでも過去最少となったことが判明した。
平日1時間以上勉強している小6は18年度の66・4%をピークに25年度は54・3%に減った。中3は21年度の75・8%から25年度は61・7%まで減少した。休日も同様に急減しており、25年度は小6が47・6%、中3が58・4%となった。
文科省の担当者は「原因は不明」とした上で「学力向上には家庭学習の充実が不可欠。保護者へのアプローチは難しい分野だが、困難が大きい家庭への福祉的な部分を含めた支援の拡充も大事だ」と指摘した。【斎藤文太郎】
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