歌手の小林幸子さんが３１日、渋谷区観光協会観光大使と渋谷音楽祭のアンバサダーに就任した。音楽や文化を通じて国内外に渋谷の魅力を発信していく。小林さんは就任記者発表会で「本当にうれしいです。光栄に思っております」と語った。

　◇「ラスボス」で若者にも人気

　演歌歌手として６０年以上活躍する小林さん。ＮＨＫ紅白歌合戦での豪華で巨大な衣装がゲーム終盤に出てくるボスキャラを想起させるとネット上で話題になり、若い世代から「ラスボス」という愛称で親しまれている。

　近年ではバーチャルユーチューバー（Ｖチューバー）や音声合成ソフト「ボーカロイド」を使った活動にも取り組み、若年層との接点も多い。

　ジャンルや世代を超えて活躍する小林さんの姿が、渋谷区が掲げる「多様性」「創造性」といった価値観に深く共鳴するとして小林さんに白羽の矢が立った。

　東京都内で開かれた記者発表会には、小林さんのほか、区観光協会の金山淳吾代表理事、渋谷音楽祭実行委の大西賢治委員長らが出席した。

　◇若者の街を世界の渋谷に

　委嘱状を受け取った小林さんは朗らかな表情で意気込みを語った。

　「若者の街と言われている渋谷ですが、３０代、４０代、５０代、６０代、７０代。そういう人たちも楽しめる街にしてほしいとのこと。東京の渋谷ではなく、日本の渋谷でもなく、世界の渋谷として羽ばたいていっていただきたい。微力ながら私も精いっぱい応援させていただきます」

　会見の後半では、１０月に開催される「２０ｔｈ　渋谷音楽祭２０２５〜渋谷『超』文化祭　Ｃｕｌｔｕｒｅ　ｍｅｅｔｓ　Ｃｕｌｔｕｒｅ！〜」で小林さんとコラボステージを披露する女性アイドルグループ「ＳＷＥＥＴ　ＳＴＥＡＤＹ」も登場。和気あいあいとトークを繰り広げた。

　渋谷音楽祭は１０月１８日午後６時、東京・渋谷の「ＬＩＮＥ　ＣＵＢＥ　ＳＨＩＢＵＹＡ（渋谷公会堂）」で開催される。【河慧琳】