斎藤元彦・兵庫県知事らの疑惑を文書で告発した元県幹部（故人）の私的情報が漏えいした問題で、神戸学院大の上脇博之教授の代理人弁護士は２０日、斎藤氏ら３人に対する地方公務員法（守秘義務）違反容疑での告発状が同日付で神戸地検に受理されたと明らかにした。上脇氏が６月に提出していた。地検が慎重に捜査を進める。

　他に告発されたのは元県総務部長の井ノ本知明氏と元副知事の片山安孝氏。告発状によると、井ノ本氏は２０２４年４月、元県幹部の公用パソコンに残されていた私的情報を県議３人に口頭で説明するなどし、職務上知り得た秘密を漏らしたとされる。斎藤氏は漏えいを命じたり、そそのかしたりし、片山氏は漏えいを容認するなどしたとしている。

　漏えい問題を調べた県の第三者委員会は、井ノ本氏の漏えいを認定。斎藤氏と片山氏の指示があった可能性が高いと結論づけている。斎藤氏は一貫して関与を否定している。【柴山雄太、木山友里亜】