水上レジャーで人気の遊具「トーイングチューブ」 死傷事故相次ぐ
ボートや水上バイクでけん引して遊ぶ遊具「トーイングチューブ」に乗っていた人が死傷する事故が、滋賀県の琵琶湖で相次いだ。過去には県外でも、スリルを求めて危険な運転をしたり、飲酒をして操縦したりするケースも見られ、県警は「正しい知識を持って、楽しく遊んでほしい」と呼び掛けている。【礒野健一】
事故は今月6日に大津市、7日に野洲市のいずれも琵琶湖沖で発生した。野洲市の事故では遊具の中に座って乗る「ビスケット型」と呼ばれるトーイングチューブに乗っていた女性(27)が停泊していたボートに衝突して頭を強く打って死亡、一緒に乗っていた男性(33)は顔などを強打し意識不明の重体となっている。県警地域課によると、この2件を含めてトーイングチューブが関わる水難事故は今年4件発生し、死者1人、負傷者5人。昨年は3件2人で、死亡事故は2019年以来だった。
琵琶湖で水上バイクなどを運転するには船舶免許が必要なほか、県水上安全協会が実施する安全講習会を受けなければならない。一度の受講で5年間運転が許可される。講習会は大津市と米原市に加え、県外利用者のために大阪市でも開かれ、年3000~4000人が受講する。
講習会では、けん引される乗り物の速度が遠心力の影響で水上バイクの2倍になる映像を見たり、事故処理に携わった警察官の講話を聞いたりして、水上レジャーに潜む危険性を伝えている。配布資料には兵庫県淡路市沖の死亡事故例が掲載され「水上バイクが友人の乗ったトーイングチューブに水しぶきをかけようと接近して運転を誤り衝突。水上バイクの操縦者は飲酒していた」などと記されている。
県内でトーイングチューブのレンタルをする事業者によると、利用者は新型コロナ禍だった2020年ごろをピークに微減しているが、夏場は予約が取りにくい状況が続いているという。利用前にライフジャケットの着用や落水時の対処方法などを教えるが、トーイングチューブに乗るには年齢や身長の制限はないため「あくまで自己判断で利用してもらっている」と話す。
地域課の加藤将徳管理官は「琵琶湖では昨年7月から船舶の酒気帯び運転が条例で禁止されたが、県外からの利用者には浸透しきれていない。あえて警察官が目につくように湖岸を歩き、安全啓発をするよう努めている」と話した。
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