危険運転見直しに「基準数値」案 高速度とアルコール影響 法務省
自動車運転処罰法が規定する危険運転致死傷の要件見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の部会が29日に開かれ、法務省が見直し案のたたき台を示した。現行法は、適用対象となる速度と飲酒運転のアルコール濃度に具体的数値を定めていないが、複数の基準数値が示された。部会はたたき台を基に見直しの内容を検討する。
危険運転致死傷は、進行を制御することが困難な高速度や、アルコールの影響で正常な運転が困難な状態で車を走行させ、人を死傷させた場合に適用される。交通事故の被害者遺族らが「要件が曖昧で適用されにくい」と声を上げ、部会が今年3月から見直しに向けた議論を進めている。
たたき台は「制御困難な高速度」についてA案とB案を示した。
A案は、法定速度が時速60キロを超える道路では50キロ超のスピード超過、法定速度が時速60キロ以下の道路では40キロ超のスピード超過で人身事故を起こした場合に危険運転致死傷が適用されるとした。B案は、法定速度が時速60キロを超える道路では60キロ超のスピード超過、法定速度が時速60キロ以下の道路では50キロ超のスピード超過とA案よりも適用基準を厳しくした。
「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態」についても、呼気1リットルあたり0・25ミリグラム(血液1ミリリットルあたり0・5ミリグラム)以上のアルコール濃度が確認された場合と、呼気1リットルあたり0・5ミリグラム(血液1ミリリットルあたり1・0ミリグラム)以上のアルコール濃度の2案を示した。
新たに危険運転致死傷に含めるかが議論されている「ドリフト走行」については、「殊更にタイヤを滑らせまたは浮かせることにより、進行を制御することが困難な状態」を適用要件とする案を示した。
部会はこれまでに自動車工学の専門家らへのヒアリングを実施。法務省は委員から得られた意見を踏まえてたたき台を作成した。【巽賢司】
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