東大阪の女性刺殺 元交際相手を殺人容疑で逮捕 事件前にトラブルか

2025/10/02 08:19 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 東大阪市の店舗兼住宅で刺し傷のある女性が死亡しているのが見つかった事件で、大阪府警は2日、この家に住む飲食店経営、永久寛史容疑者(51)を殺人の疑いで逮捕した。女性は容疑者の元交際相手とみられ、府警は2人の間に何らかのトラブルがあったとみて詳しい経緯を調べている。

 死亡したのは、住所不詳の無職、佐藤ありささん(33)。逮捕容疑は1日午前11時半ごろから午後1時半ごろまでの間に、東大阪市箱殿町の自宅で佐藤さんの腹部を刃物で複数回刺すなどして殺害したとしている。「感情が一気に暴発してしまい、殺意を持って刃物で刺した」と容疑を認めているという。

 府警捜査1課によると、現場の建物は1階が店舗で、容疑者は2、3階部分の住居で生活していた。佐藤さんとは過去に交際していたとみられ、同居していた時期もあった。1日午前に佐藤さんが容疑者宅を訪問していたという。

 永久容疑者は「自宅で被害者と話をしていたが、次第にもみ合いになり、腹が立って包丁を手に取った」と説明している。佐藤さんには十数カ所の刺し傷などがあり、容疑者宅から血のついた包丁が見つかった。

 府警人身安全対策室によると、2人が交際していた2022年から24年に計3回、佐藤さんが交番を訪れて永久容疑者からの暴力を訴えるなどしていた。当時は佐藤さんが被害申告を望まず、容疑者への口頭注意や佐藤さんを実家に避難させるなどしていた。

 事件4日前の9月27日には容疑者宅に荷物を取りに行った佐藤さんから口論になったと通報があり、警察官が現場を訪れていたという。これ以降に佐藤さんから警察への連絡はなかったといい、対策室は「被害者の意向を踏まえながら対応してきた。事件時点で対応中の相談はなかった」としている。

 永久容疑者は1日午後1時半ごろ、自宅近くの府警枚岡署に「女性を刺した」と自首してきた。容疑者宅を確認した警察官が、3階の一室で血を流して倒れている佐藤さんを発見した。

 同じ頃、佐藤さんの知人男性から「(佐藤さんが)元彼の家に行ったので、近くまで車で送った。戻ってこないので監禁されているかもしれない」などと110番があったという。【斉藤朋恵、大坪菜々美】

毎日新聞

社会

社会一覧>