クマ対策 陸自、部隊派遣に備え訓練 秋田駐屯地で130人参加

2025/10/30 17:58 

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 陸上自衛隊は30日、クマによる人身被害が深刻化している秋田県への部隊派遣に向け、秋田駐屯地(秋田市)で訓練を実施した。県職員や地元猟友会のメンバーとともに、クマの生態や遭遇時の対処法、捕獲用の箱わなの仕組みなどを確認した。

 陸自によると、同駐屯地に拠点を置く第21普通科連隊の約130人が参加。対処法に関し、体を丸めてうずくまる防御姿勢や、クマに向けて噴射する撃退用スプレーの使い方などの手ほどきを受けた。現地での活動は銃器による駆除ではなく後方支援が想定されており、重さ100キロ超とされる箱わなの運搬訓練なども行ったという。

 防衛省は28日に秋田県知事の支援要望を受け、部隊派遣の時期や規模、具体的な活動内容を詰めている。

 自衛隊法83条の災害派遣ではなく、訓練に適合する場合に民生協力として自治体から輸送や防疫などの業務を受託できる同法100条に基づく活動となる見通し。【松浦吉剛】

毎日新聞

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