内閣府による沖縄での再開発事業に参加すれば融資をすると持ちかけて保証金をだまし取ったとして、警視庁捜査２課は３０日、コンサル会社「バートレーディングジャパン」（東京都千代田区）社長、長谷迅容疑者（５３）を詐欺容疑で逮捕した。同様の手口で２０２０年７月～２１年５月に約１０社の経営者らから１４億円以上を集めていたという。

　逮捕容疑は２０年６月～１２月中旬ごろ、ソフト開発会社社長の５０代女性に「内閣府による石垣島（沖縄県）の再開発事業に参画すれば融資する。１０％の保証金が条件だ」と架空の話を持ちかけ、保証金名目で１億２６００万円をだまし取ったとしている。「間違っています」と供述しているという。

　警視庁によると、長谷容疑者は、東京都港区のホテルや無料通信アプリ「ＬＩＮＥ（ライン）」で、被害女性に「内閣府と打ち合わせをしている」と話したり、米誌ニューズウィークに掲載された自身のインタビュー記事を読ませたりして、再開発に携わっているように装っていたという。

　受領した金は海外に送金したほか、関わっていたサッカーチームのスポンサー料などに充てたとみられる。【長屋美乃里】