「ストファイの街」、新キャラ銅像設置で4体そろい踏み 奈良・橿原

2025/12/01 15:41 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 人気格闘ゲーム「ストリートファイター(ストファイ)」を活用した街づくりを進めている奈良県橿原市は11月29日、近鉄橿原神宮前駅中央口の駅前広場に力士キャラクター「エドモンド本田」像(高さ1・6メートル)を設置した。市が2023年5月から市内で設置しているストファイ銅像は、これで当初予定の4体がそろい踏みした。

 ストファイは1987年、ゲームソフト大手・カプコン(大阪市)が生み出した。橿原市との関わりは市が95年開催した地方博覧会「ロマントピア藤原京」のPR映像「よみがえる藤原京 時を駆けたファイターたち」。ストファイのキャラが藤原京にタイムスリップする内容で、カプコン創業者、辻本憲三会長が市出身である縁で同社が製作協力した。

 この地方博のレガシー(遺産)に着目したのが、2019年10月に47歳で初当選した亀田忠彦市長だ。ストファイが大ブームの1990年代に学生だった亀田市長はゲームでシティーセールスをすることを発案。市内の藤原宮跡を含む「飛鳥・藤原の宮都」の世界文化遺産登録という目標も市は抱えており、その歴史を外国人や若い世代に知ってもらうために人気ゲームが有効と考えた。2022年8月、カプコンと包括連携協定を締結した。

 銅像第1号は主人公「リュウ」で23年5月、市の玄関口・近鉄大和八木駅前にお目見え。続いて24年3月に女性キャラ「春麗(チュンリー)」を市分庁舎前に、同年9月にはリュウのライバル「ケン」を橿原神宮境内にそれぞれ設置した。今回のエドモンド本田像で、映像「よみがえる藤原京」に登場した全4キャラがそろった。

 他にも市は、近鉄とJRの駅名標▽マンホール蓋(ふた)▽小型バイクナンバープレート▽「飛鳥・藤原」啓発旗--にキャラを登場させ、ストファイの街を演出している。

 エドモンド本田像の除幕式で亀田市長は「世界的に人気のあるゲームを活用し、市の魅力をさらに高めていきたい」と述べ、力士キャラにちなんで招待した市内の相撲教室「けはや道場」の子どもらと記念写真に納まった。【皆木成実】

毎日新聞

社会

社会一覧>