「来年は平和な年に」法隆寺でお身拭い 読経の声響く中、仏像清め

2025/12/08 15:48 

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 今年一年、仏像にたまったほこりを払う「お身拭い」が8日、奈良県斑鳩町の法隆寺であった。金堂の本尊の釈迦三尊像(国宝)や夢殿の本尊の秘仏、救世(くせ)観音像(国宝)などの諸仏が新年に向けて清められた。

 午前10時ごろ、金堂で作業が始まった。古谷正覚管長の読経の声が響く中、9人の僧侶らが仏像を清めた。はたきは、やわらかくしてリボンのように切った和紙が先端につけられている。長短さまざまなはたきとはけを使い、繊細な装飾や衣のひだの部分にたまったほこりを慎重かつ丁寧に払った。参拝者は外陣から師走らしい光景を見守った。

 古谷管長は「国内は穏やかだったが、世界では戦い、戦争が絶えない一年だった。来年は平和な年であってほしい」と話した。【大川泰弘】

毎日新聞

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