「在来線を犠牲にしても新幹線の前提は…」 佐賀知事、減便に疑問符

2025/12/16 15:53 

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 佐賀県の山口祥義知事は16日、九州新幹線長崎ルート(西九州新幹線)新鳥栖-武雄温泉間の在り方について、博多-肥前鹿島間を走る特急「かささぎ」減便を引き合いに「『在来線に犠牲を払ってでも新幹線がほしいものだ』という前提がいかがなものか」と述べた。11月議会閉会後、報道陣の質問に答えた。

 長崎ルートの武雄温泉-長崎間の開業に伴い、JR長崎線の一部は並行在来線となった。JR九州は12日、来春のダイヤ改正で「かささぎ」を1日上下14本から10本に減便すると発表している。

 山口知事は「かささぎ」減便の是非に直接言及しなかったものの、「運行はJR九州が決める。『こんなはずじゃなかった』ということが起こりえるという証左になった」と述べた。さらに新幹線との関連で「当たり前のように多大な負担をして、在来線に犠牲を払ってでも新幹線がほしいものだという前提がいかがなものか。(それを)みんなが知ったきっかけになったんじゃないか」と話した。【西貴晴】

毎日新聞

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