大阪府警巡査部長ら4人を在宅起訴 家宅捜索中、捜査対象に暴行か

2025/12/22 16:55 

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 大阪府警の警察官2人が家宅捜索中に捜査対象の男性らを暴行して逮捕・起訴された事件で、現場にいた別の警察官4人も暴行を加えていたとして、大阪地検が特別公務員暴行陵虐の罪で在宅起訴したことが捜査関係者への取材で判明した。

 暴行に関与したとされる警察官は計6人になった。捜索は捜査4課を中心に20人以上が参加していた。府警はほかの警察官の関与も引き続き調査。捜索時の監督態勢に問題があったとして再発防止策を検討している。

 捜査関係者によると、在宅起訴されたのは、いずれも捜査4課に所属する巡査部長3人と巡査長1人。

 4人は7月15日、大阪市西区のビルにあるレンタルオフィスを家宅捜索中、捜査対象の男性に殴るなどの暴行を加えたとされる。捜索は、国内最大規模のスカウトグループ「ナチュラル」の関与が疑われる職業安定法違反事件の一環で行われた。

 府警は、防犯カメラの映像や目撃情報から暴行があったと判断し、4人を書類送検していた。

 事件を巡っては、家宅捜索で責任者を務めた捜査4課の警部補、時長力(51)と、巡査部長の阪口裕介(33)両被告が特別公務員暴行陵虐罪に問われ公判が続いている。

 時長被告らは捜査対象の男性らがスマートフォンの暗証番号を明かさなかったことに腹を立て、顔や腹を何度も殴ったとされる。

 レンタルオフィスはグループの活動拠点の一つだったとみられる。居合わせた男性3人は家宅捜索後に職業安定法違反容疑で逮捕された。

 しかし、逮捕後に接見した弁護士にそれぞれが「3~5人の捜査員から殴られた」などと説明。弁護士から申し入れを受けた府警は事実関係を調べ、捜索で違法行為があったとして3人を釈放していた。【木島諒子】 

毎日新聞

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