韓国の聯合ニュースは２２日、外交筋の話として、韓国政府が核開発をはじめとする北朝鮮問題を協議するため、最近、ロシアと協議したと伝えた。李在明（イ・ジェミョン）政権は北朝鮮との対話再開を外交の重要課題に掲げており、ロシア側に「朝鮮半島における建設的役割」を果たすよう求めたという。

　報道によると、協議は韓国側の要請で行われた。韓国外務省の北朝鮮核問題担当者がモスクワを訪問し、露外務省高官と非公開で話し合ったという。韓国外務省は２２日、「確認できることはない」とコメントした。

　現在、北朝鮮は韓国との対話を拒否する一方、非核化を要求しないなら米国との対話に応じる考えを示している。一方、ロシアはウクライナ侵攻以降、軍事面を中心に北朝鮮と協力関係を深めている。報道が事実であれば、韓国はロシアをてこに北朝鮮を対話のテーブルに着かせる狙いがありそうだ。

　李大統領は２０２６年１月上旬の中国訪問を調整している。実現すれば、習近平国家主席に対しても北朝鮮との対話に向けた協力を要請するとみられる。【ソウル日下部元美】