能登半島地震きょう2年 心身負荷今も、犠牲者700人超える見通し

2026/01/01 00:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2024年の能登半島地震は、1日に発生から2年を迎えた。これまでに確認された地震の犠牲者は698人。地震の影響により心身に負荷がかかり亡くなった「災害関連死」の認定は続いており、犠牲者は700人を超える見通し。

 一方、石川県輪島市で大規模な土砂崩れに巻き込まれた2人は依然、行方不明のままだ。

 24年9月の豪雨と合わせて二重災害の被災地となった石川県の奥能登地方では1日に追悼式典が営まれ、地震が起きた午後4時10分に黙とうをささげる。

 死者の内訳は、建物の倒壊などによる「直接死」が石川県で228人。関連死が石川県で456人、新潟県で6人、富山県で8人。

 関連死の認定を巡っては、25年12月26日にも石川県の合同審査会が開かれ、珠洲(すず)市の2人と志賀(しか)町の1人、能登町の2人の計5人の認定が妥当と判定された。今後、各市町が関連死と認定する。

 県によると、12月4日までに県内で認定された449人のうち、地震から3カ月がたった24年4月からの9カ月間に死亡した人は35・6%に上った。地震から一定の期間がたった後でも、リスクが高かったという。

 応急仮設住宅では、12月1日時点で約1万9000人が生活している。入居期間は原則2年間だが、復興が遅れていることから3年に延長された。

 被災した建物の公費解体の申請は、当初の見込みの約2倍となる約4万4000棟に達した。土砂崩れで重機が入れない建物などを除いた申請数は4万2000棟ほどで、うち解体を終えたのは、およそ4万1000棟(解体率98%)。大部分の解体を終えたが、災害公営住宅はまだ1戸も完成していない。【竹中拓実】

毎日新聞

社会

社会一覧>