鳥取・島根で震度5強、転倒などで9人負傷 石垣が崩れた民家も

2026/01/06 19:54 

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 6日午前10時18分ごろ、島根県東部を震源とし、同県と鳥取県で震度5強を観測する地震があった。気象庁は、震源の深さは11キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・4と推定している。地震による津波はなかった。

 両県での震度5強以上の揺れは、島根県ではM6・1で震度5強だった2018年4月以来、鳥取県ではM6・6で震度6弱だった16年10月の地震以来。

 総務省消防庁などによると、この地震の影響で、島根県で5人、広島県で2人、鳥取県と岡山県で各1人の計9人が転倒などにより負傷した。島根県で重傷が2人、ほかはいずれも軽傷という。

 最初の地震の直後も緊急地震速報が続けて発表され、現地では地震が相次いだ。気象庁は、6日正午までに震度5弱を1回、震度4を1回、震度3を2回、震度2を2回、震度1を4回観測したと明らかにした。

 今後、さらに強い揺れの地震が発生する恐れがあるとして、1週間ほどは震度5強程度の地震に注意するよう呼びかけている。

 ◇階級4の長周期地震動

 今回の震源は00年に震度6強、M7・3を観測した鳥取県西部地震の震源の近くだった。当時は地震活動が活発ではなかった領域という。

 また、今回の地震ではビルの高層階などに長く続く揺れをもたらす「長周期地震動」も観測された。鳥取県西部では4段階で最も強く、24年元日の能登半島地震以来となる「階級4」の揺れだった。

 この地震を受け、中国電力は島根原発(松江市)で震度3の揺れを観測し、再稼働した2号機の運転に支障はなかったと発表した。1号機は廃炉作業中だった。大気中に放射性物質は漏れていないという。

 山陽新幹線は、新大阪―博多間の全線で一時運転を見合わせた。

 負傷した人のうち、松江市では80代と90代の女性、40代男性の3人は転倒により救急搬送された。

 震度4だった広島県福山市では、2人が搬送された。1人は20代女性で、職場で調理中に「油が足にかかった」という通報があったという。もう1人は90代女性で、転倒で左脚を打撲した。

 ◇強い揺れに不安の声

 被災地では、不安の声が聞かれた。

 震度5強を観測した松江市で暮らす古藤春美さん(75)は「『ゴゴゴーッ』という大きな音が響き、強い揺れを感じた。大きな地震はめったに起きないと思っていたので驚いた」と振り返った。

 揺れを感じた直後、帰省中の娘、孫2人と一緒に台所のテーブルの下に入り、身を守った。火災が起きないよう、火が付いていた石油ストーブを慌てて止めた。地震が収まっても、孫は怖がって娘の手を握り続けていたという。

 震度5弱を観測した鳥取県伯耆(ほうき)町の上細見地区では、山の斜面に建つ民家の石垣が高さ7メートル、幅6メートルにわたって崩れ、道路をふさいだ。余震で崩落が広がる恐れもあり、町は現場を通行止めにした。

 近所の男性(86)は「00年の地震の時にも崩れなかったのに驚いた。住んでいる人は不安で仕方ないだろう」と話した。【上野宏人、山田泰正、村瀬達男、最上和喜】

 各地の主な震度は次の通り。

 震度5強=鳥取県境港市、同県日野町、同県江府(こうふ)町、松江市、島根県安来(やすぎ)市▽震度5弱=鳥取県米子市、同県日吉津(ひえづ)村、同県南部町、同県伯耆町、同県日南町、島根県雲南市▽震度4=鳥取県倉吉市、同県湯梨浜(ゆりはま)町、島根県浜田市、同県出雲市、岡山市北区、岡山県倉敷市、広島市安芸(あき)区、広島県竹原市、高松市、香川県丸亀市、松山市、愛媛県今治(いまばり)市

毎日新聞

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