岩手・大船渡の山林火災、時速960メートルで延焼も 研究報告会

2026/01/25 11:45 

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 岩手県大船渡市で2025年2月に発生した大規模山林火災に関する研究報告会が24日、同市で開かれた。延焼状況や被災木の再利用、避難行動の分析など五つの分野に関する発表があり、市民ら約250人が耳を傾けた。

 大船渡では平成以降の林野火災で国内最大の3370ヘクタールが焼失。住宅など226棟が焼損し、1人が死亡した。大船渡の事例を今後の林野火災対策に役立てようと大学教授ら約40人が研究者グループを構成し、25年春から国の助成を受けて研究を進めてきた。

 国土交通省国土技術政策総合研究所の岩見達也室長は、衛星画像から推定した延焼速度について説明した。樹木全体が燃える樹冠火が起きた地点からは時速960メートル超で燃え広がり、他の地点より10~20倍程度速かったという。

 この他、焼損木の強度は25年夏のサンプル調査では被災していないものと同程度だったことが発表された。他地域での林野火災の調査結果から、大船渡でもスギなど針葉樹が倒木する危険性が高いことも報告された。

 研究グループ代表の桑名一徳・東京理科大教授は「各自の専門だけでは得られない視点で研究が進められた」と話した。国の補助による研究は25年度末で終了するが、その後も連携を模索するという。【奥田伸一】

毎日新聞

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