出直し大阪市長選が告示 前職と新人2人が届け出 投開票は2月8日
大阪市長だった横山英幸氏(44)の辞職に伴う出直し市長選は25日、告示された。前職で日本維新の会副代表の横山氏のほか、いずれも無所属新人で、不動産会社社長の中条栄太郎氏(56)、芸術家のネペンサ(本名・安達真)氏(51)の3人が立候補を届け出た。他に複数の新人が出馬の意向を明らかにしている。先に告示された大阪府知事選、衆院選(27日公示)と同じ2月8日に投開票される。
横山氏は、知事選に立候補した前職の吉村洋文氏(維新代表)とともに任期途中での辞職を表明。出直し選では、大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」の推進を訴え、3度目の住民投票に向けて有権者の信を問うとしている。
自民、国民民主、立憲民主、公明の各党と共産党系の市民団体は、衆院選に乗じた出直し選を「大義がない」「独り相撲」などと批判。時間的余裕もないことから、知事選に続き、市長選でも対抗馬の擁立を見送った。
今回の出直し選で、府・市が負担する選挙費用は計約28億円。吉村、横山両氏が再選されても、任期はこれまでと変わらず、来年4月に再び知事・市長選が行われる。両氏は再選されれば、「民意を得た」として都構想の設計図作りを進め、来年4月までに3度目の住民投票を目指す考えだ。
ただ、再選されても、両氏の思惑通り進むかどうかは見通せない。
都構想は2015年と20年の住民投票で2度、否決された。実現には、大都市地域特別区設置法に基づいて設置する法定協議会で、特別区の区割りや府との事務分担などを定めた協定書(制度案)を作成。府・市両議会の承認を経て、住民投票で賛成多数となる必要がある。
大阪維新の会は23年の統一地方選に都構想を「封印」して臨み、府議会で単独過半数を維持、市議会では初の単独過半数となる46議席を獲得した。ただ、市議会ではその後、方向性の違いなどから離党者が相次いだ。
その上、今月に入って1人が衆院選出馬を理由に辞職。脱法的な手法で高額な国民健康保険料の支払いを避ける「国保逃れ」問題で1人が除名処分となり、別の1人も自ら党を離れた。市議団は20日付で40人となり、市議会(定数81、欠員1)の過半数を割り込んだ。
市議団は前回市議選で都構想推進の負託を得ていないとして、現任期で「協定書の議論をする立場にない」と主張。出直し選後、法定協の設置で協力を得られるかは不透明だ。来年4月に予定される次期統一選で都構想を公約に掲げて民意を得るべきだと訴え、出直し選に「反対」を決議している。【鈴木拓也、高良駿輔】
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