長生炭鉱で頭蓋骨らしきもの収容 靴を着用したほぼ全身の骨も発見
第二次大戦中の水没事故で朝鮮半島出身者136人を含む183人が死亡した山口県宇部市の長生(ちょうせい)炭鉱で6日、外国人ダイバーが参加した潜水調査があり、頭蓋(ずがい)骨とみられるものを収容した。状況から犠牲者の遺骨の可能性が高い。炭鉱内では2025年8月の前回調査で頭蓋骨などを初めて収容。これに続く形となった。
調査をリードした水中探検家、伊左治佳孝さん(37)によると、約300メートル沖の「ピーヤ」(排気・排水用の円筒)から旧坑道に入り、通路を経て主坑道に突き当たった辺りの地点で、あおむけで靴や手袋をつけた人とみられるほぼ全身の骨を見つけた。
DNA型鑑定を考慮して金歯が残る頭蓋骨と、下顎(したあご)、首の骨とみられる計5点を持ち帰った。頭の骨は黒く変色。石炭が付着したためとみられる。
海岸では韓国から現場を訪れた犠牲者遺族が出迎えた。韓国遺族会の楊玄(ヤン・ヒョン)会長(78)は「外国のダイバーも参加されるので期待していた。遺骨を見ていろんな思いがこみ上げてきた。ダイバーに感謝したい」と語った。
昨夏収容の人骨については、日本と韓国両政府が身元を特定するDNA型鑑定を共同で進める方針を示しているが、楊会長は「日本政府が遺骨収容をしない限り(問題は)解決しない。遺族の願いは日本政府が取り組む遺骨収容にある」と語気を強めた。
遺骨収容に取り組む市民団体「長生炭鉱の水非常(みずひじょう)を歴史に刻む会」の井上洋子代表は「伊左治さんと世界のダイバーが一緒になって遺骨を運び、遺族も遺骨に巡り合えた。幸運と準備した安全対策の中で、遺骨が収容できたことに感謝したい」と話した。
調査は11日まで。【綿貫洋】
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