多目的トイレで作品“ないこと”に…高知県立大、著名作家の漆芸隠す
高知県と高知県立大学(高知市)は13日、同大学内で展示していた同県安芸市出身の工芸作家・吉田左源二(さげんじ)氏(1925~99)が制作した漆芸作品を、増築した多目的トイレで覆って見えないようにしていたと発表した。県と大学は管理がずさんだったことを謝罪し、学生や一般の人が作品を鑑賞できるように現場の環境を改める。
県などによると、作品は2メートル四方の漆と金箔(きんぱく)を使った漆芸作品で、1988年の旧高知女子大学(現高知県立大)図書館の増築に当たって制作され、1階ロビーの壁に展示されたとみられる。
その後は同じ場所で展示していたが、2017年度に図書館を学生会館に改修する際、作品をそのままにして壁の前に多目的トイレを作り、外部から作品の存在が全く分からないようにしてしまったとみられるという。
昨年12月、学外者から作品の存在について問い合わせがあり、県と大学が調べたところ、今年1月に多目的トイレで作品を隠していたことが判明した。
作品と工事の経緯については書類などがほとんど残っておらず、なぜ作品の前に多目的トイレを作ってしまったのか詳しいことは分かっていない。県などが当時の関係者にヒアリングすると、そもそも12、13年の基本設計・実施設計策定の段階で、作品の展示をどうするかを検討した形跡がなかった。さらに工事実施段階では、工事関係者から「作品が壁から外せないがどうすればいいか」という問い合わせがあったが、大学側が「(作品のある壁の前に多目的トイレを作る)実施設計通りに進めてよい」と回答したとみられる。
作品は県の財産を記録する備品台帳に掲載されていなかった。購入のための支出の記録も見当たらず、県が購入したのか、吉田氏から寄贈を受けたのかも分からない。題名は不明で、県などが吉田氏の遺族に謝罪した際に確認したところ、遺族も今回判明した作品の存在は知らなかったという。
多目的トイレのために作られた構造物と作品の間には42センチの隙間(すきま)があり、作品を傷つけることはなかったとみられる。風通しがよく、直接の日光にもさらされていないため、作品の保存状態は良好という。
東京芸術大名誉教授だった吉田氏は、漆芸や陶芸、アラビア書道も手がけた工芸作家。秋篠宮家御紋「菊に栂(つが)」などをデザインしたことでも知られる。1997年には大作「鳳凰来儀(ほうおうらいぎ)」が国連切手に採用された。
13日に緊急記者会見を開いた高知県立大の甲田茂樹学長は「管理の問題もあるが、芸術作品に対する尊敬の念が欠けていたことが大きな問題だった。大学全体で、作品を共有し、次の世代に残すことにもっと関心を持たなければならない」と反省の言葉を述べた。県と大学は今後、作品の調査を進めるとともに、展示場所や展示方法を検討する。【小林理】
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