職員が平熱で解熱剤を投与、過剰な抗精神病薬も 中井やまゆり園

2026/02/27 21:01 

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 神奈川県は27日、県立知的障害者施設「中井やまゆり園」(中井町)で、職員が入所者に対して平熱にもかかわらず解熱剤を投与し、医師が指示した上限回数を超えて抗精神病薬を服用させていたと発表した。入所者の健康に影響があったかは確認できていないという。

 2024年11月、ある職員が「数多くの違法ないし不適切な利用者支援が行われている」との「告発状」を内部通報窓口に提出。県は外部有識者5人による調査委員会を設置し、園職員へのヒアリングや過去の記録確認を進めていた。

 公表された調査報告書によると、同年5月に体温が35度台だった入所者に、看護師の指示で解熱鎮痛薬「アセトアミノフェン」を投与していた。また14年には医師が1日上限3回としていた抗精神病薬「リスパダール」の服用を4、5回に増やしていた。

 21~23年度には、園のルールで定めていたのに、食事を取らなかった入所者への代替食が提供されなかった。いずれのケースも不適切と認定され、これらの対応が取られた理由は支援内容の「確認不足」などだったとしている。

 さらに診療所が併設されていたのに、配置が義務づけられている医薬品安全管理責任者を今月まで置いていなかったことが明らかになり、医療法違反と認定された。

 園は3月までに改善するとしているが、調査委員会は「当事者目線の障害福祉」の推進を掲げている県に対し「その理念と現実とのギャップに暗たんたる気持ちを抱かざるを得ない」と指摘した。【蓬田正志】

毎日新聞

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