イラン攻撃で偽情報拡散 AI悪用で爆撃の動画も 情報源に注意

2026/03/03 16:34 

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 米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃が始まった直後から、SNS上で生成AI(人工知能)などで作られた動画や過去のニュース映像を使った偽情報の投稿が相次いでいる。現地の様子だと偽って投稿されたものが多く、中には「原子力発電所が破壊されて放射性物質が漏れた」などの偽情報も。海外の投稿を日本語に翻訳して拡散されているケースもあり、注意が必要だ。

 X(ツイッター)で目立つのは、実際には発生していない被害を捏造(ねつぞう)して投稿するケースだ。ある日本語のアカウントは、海外の投稿を引用して「イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と参謀総長が、イランによる精密なミサイル攻撃で死亡」と投稿。しかし、ネタニヤフ首相が死亡した事実はなく誤りだ。この投稿にはX利用者による匿名の注釈(コミュニティーノート)が付けられ偽情報と指摘されているが、3日時点で260万回以上表示されている。

 別の国内のアカウントは、中東とみられる市街地を2機の戦闘機が爆撃する様子だとする動画を投稿した。だが、バルコニーに立つ人物の手の形などが不自然で、生成AIなどを使って作られた偽動画だとみられる。

 ほかにも、国内のアカウントが投稿した「イスラエルのネタニヤフ首相がドイツに逃走した」との偽情報は40万回以上表示されていた。「イスラエルの原子力発電所が複数のイランの弾道ミサイルによって破壊され、放射性物質が漏れています」との日本語の投稿も確認されたが、米国とイスラエルによるイランへの軍事攻撃で、現時点では原子力施設への攻撃は確認されていない。

 SNS上の情報に接する際には、情報源や信頼できる発信者かどうかを確認することや、安易に拡散させることがないよう注意が必要だ。【安達恒太郎、山越峰一郎】

毎日新聞

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