太陽光発電社長に懲役11年の判決 取り調べは「不相当」と指摘
金融機関から融資金約22億円をだましとったとして、詐欺罪などに問われた太陽光発電関連会社「テクノシステム」(東京都)社長の生田尚之被告(52)に対し、東京地裁(中川正隆裁判長)は13日、懲役11年(求刑・懲役13年)の判決を言い渡した。取り調べで東京地検特捜部検事が被告に「反社(反社会的勢力)」などと発言していたが、判決はこの点を「不相当」としつつも他の証拠から有罪とした。
弁護側は、被告に詐欺の認識はなく、違法な取り調べに基づく起訴自体が無効だと無罪を主張していた。検事の発言は証拠開示された取り調べの録音録画から発覚し、黙秘する被告に「なめたらあかんわ、こちらを」「検察庁を敵視するってことは、反社や、完全に」などと述べていた。
判決は詐欺の認識について、被告が会社の業務全般を統括し、融資の交渉は全て被告の指示か容認の下に進められたと指摘。太陽光発電を稼働させる意思や、具体的な見込みがないことを被告は認識していたと結論付けた。
検事の取り調べは「説得や追及の域を逸脱しているといえる発言があった」と批判したものの、黙秘している被告に取り調べを続けたことは許容されるとし、起訴は無効だとする弁護側の主張を退けた。
判決によると、生田被告は20年、金融機関から計約22億3100万円の融資金をだまし取った。18、19年には会社の資金計3億9400万円を借金の返済などに充てて会社に損害を与えた。
生田被告は、取り調べは違法だったとして国に1100万円の賠償を求める訴訟を起こし、検事を特別公務員暴行陵虐容疑で告訴している。最高検は検事の取り調べを「不適正」と認定している。【岩本桜】
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