女性の「不妊手術解禁」の訴え認めず 母体保護法訴訟で東京地裁判決

2026/03/17 13:26 

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 女性の不妊手術を原則禁止する母体保護法の規定は憲法違反だとして、20~30代の女性5人が国に損害賠償や手術を受けることができる地位の確認などを求めた訴訟で、東京地裁は17日、女性側の請求を認めない判決を言い渡した。女性側は、妊娠する体に苦痛や違和感を覚えるのに、禁止規定によって手術する権利を奪われたとし、憲法13条が保障する自己決定権を侵害されたと主張していた。

 母体保護法は、妊娠・出産で母親の生命に危険を及ぼす恐れがある場合や、既に複数の子どもがおり、出産すれば母親の健康に著しく大きな悪影響を与える恐れがある場合を除いては、不妊手術の実施を禁止している。これらの不妊手術が認められる場合でも夫の同意を必要とする。

 女性側は、子どもを産むことを期待する社会の圧力からの解放を希望し、不妊手術で生殖機能を取り除くことは、自分が望む体になるための唯一の手段だと主張。不妊手術に高度の危険性があるわけではなく、禁止規定に合理性はないとした。

 これに対して国側は、不妊手術の実施を規制することにより、母親の生命・健康を保護することには合理性があると反論。妊娠しないための手段は他にもあり、禁止規定は自己決定権を侵害しないとしていた。【安元久美子】

毎日新聞

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