ANA機長を不同意わいせつ罪で在宅起訴 CAに立場の差利用か

2026/03/25 05:00 

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 機長と客室乗務員(CA)の立場の差を利用してCAにわいせつな行為をしたとして、東京地検が全日本空輸(ANA)の40代の男性機長を不同意わいせつ罪で在宅起訴していたことが判明した。ANAは取材に対し「厳重な処分をした」と説明するが、男性機長は現在も機長職を続けているという。

 起訴状などによると、男性機長は2023年10月、未明の高松市内の路上で同僚のCAに対し、機長としての影響力によって業務に不利益が出ると憂慮させて不同意の意思表示を難しくした上で、着衣の上から尻を複数回触るなどわいせつな行為をしたとされる。

 不同意わいせつ罪は、相手を心理的・物理的に抵抗することが著しく困難な状態にさせた同意のないわいせつ行為を処罰し、6月以上10年以下の懲役(現在は拘禁刑)が科せられる。地検は、機長の影響力の下でCAは拒絶が困難な状態だったと判断。「社会関係上の地位(立場)の差」を利用したケースに該当するとして25年3月に男性機長を在宅起訴した。

 男性機長のわいせつ行為に関する毎日新聞の質問に対し、ANAは「関係者に事情を聴くなど社内調査を実施した。過去に勤務終了後、運航乗務員が客室乗務員にセクハラを行ったことを確認し、厳正に処分した」と回答した。一方で「2次被害防止のため」として、男性機長の認否や具体的な処分内容は明らかにしなかった。

 ANAによると、25年4月1日時点で機長は1517人在籍している。事件前から全従業員を対象にハラスメント防止のための研修プログラムを実施し、在宅起訴された男性機長も受講していたという。

 ANAは「ハラスメントは、起こしてはならない行為であり、再発防止に向けた取り組みを引き続き徹底していく」とコメントした。【安達恒太郎】

毎日新聞

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