女性に医の道開いた荻野吟子 「朝ドラ」狙う埼玉・熊谷が協議会

2026/04/03 07:15 

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 女性に閉ざされていた医の道を切り開いた郷土の偉人、荻野吟子を顕彰し、地域ブランド化につなげようと、熊谷市の呼びかけで官民一体の協議会が発足した。吟子を熊谷の誇る地域資源として全国に発信するための組織が整い、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)化も視野に入れた機運づくりが新たな段階に入った。【隈元浩彦】

 正式名称は「日本で最初の公許女性医師『荻野吟子』顕彰推進協議会」。市に加え、地元の経済団体や医師会、吟子を顕彰する市民団体「吟子の会」「阿うんの会」など14団体で組織し、県の県民広聴課がオブザーバー参加する。市役所で3月26日、設立総会が開かれ、会長に小林哲也市長が就いた。

 協議会は、吟子の功績を広く顕彰し、熊谷市の誇る魅力の一つとして全国に情報を発信。郷土愛の醸成や地域経済の持続的な発展、活性化につなげるのが目的。今後は、吟子の顕彰と情報発信▽吟子ゆかりの自治体や団体との広域的な連携ネットワークの構築▽朝ドラ実現に向けた誘致活動――を柱に取り組みを進める。

 設立総会で、小林市長は「吟子さんの魅力的な生涯を朝ドラで見てみたいという、チャレンジングな願いもある。次世代へと受け継がれる新たな財産となるよう、その功績を力強く発信していきたい」と述べた。

 市は既に、吟子ゆかりの北海道せたな町、今金町などとの連携強化に乗り出している。パネル展やシンポジウム、市民参加型演劇の企画のほか、市内小中学校の全教員を対象にした研修会の実施なども予定しており、協議会発足で顕彰を進める態勢が整った格好だ。

 吟子の会の石田ヒサ子さん、根岸公さんの2人は「旧妻沼町時代から何十年となく吟子さんの顕彰に取り組んできた。ようやく大きな一歩を踏み出せたようでうれしい」と喜びを語った。

毎日新聞

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