旧統一教会解散命令、献金被害の債権申し立て開始 清算に数年か

2026/05/20 00:00 

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 宗教法人法に基づく解散が命じられた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の清算手続きで、献金被害者らからの債権の申し立てが20日に始まる。期限は来年5月20日まで。清算人は1年間にあった申請から債権総額を確定させ、教団が保有する資産から弁済に充てる。手続きが終了すれば宗教法人格が消滅して解散となるが、数年を要する可能性が高い。

 申し立てはオンラインか郵送で受け付ける。東京地裁が選任した清算人の伊藤尚弁護士ら清算人団が献金記録などから債権に該当するかを判断する。

 親の献金で家庭が貧困に陥るなどした「宗教2世」の損害賠償請求権が債権に含まれるのかが争点となる可能性がある。また、信仰が解けて自身が被害者と気づくのに時間がかかることがあることから、期限内に申し立てできないケースが生じることも懸念されている。

 清算終了後に残金があれば、教団の後継団体や国庫などに引き継がれる。弁済額が資産を上回れば教団は破産する。教団側は解散を命じた東京高裁決定を不服として最高裁に特別抗告している。最高裁が判断を覆せば清算手続きは停止するが、憲法違反が主な要件となるため教団側は難しい立証を迫られる。

 3月4日付の高裁決定は、1973年から約40年間で確実な献金被害は506人計約74億円に上ると指摘。再発防止策を取ったとする2009年のコンプライアンス宣言以降も被害は続いているとした。教団の収入は献金が97%以上を占め、24年度末時点の保有資産は1040億円、うち現預金は668億円と認定した。

 清算人団は4月20日時点で400億円の現預金を確認。保有する不動産約200件を順次売却するなどして資産の流出を防ぐ方針。

 全国霊感商法対策弁護士連絡会による被害推計などから、未返金は1000億円規模に上るとの見方もある。【安元久美子】

毎日新聞

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