ヒグマの列車衝突が急増 シカも増加、過去最多に JR北海道

2026/05/28 11:00 

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 2025年度にヒグマやシカが列車に衝突した件数は、JR北海道のまとめで計3535件と、過去最多になった。本社、釧路、旭川、函館支社の全エリアで増加し、衝突や発見が原因で列車が停止・徐行となったケースも増加した。【和田幸栞】

 列車とヒグマの衝突は前年度比36件(171%)増の57件だった。旭川―稚内をつなぐ宗谷線29件▽石勝線の南千歳―串内信号場(南富良野町)付近間10件▽函館線の函館―長万部間7件――などが多かった。ヒグマの衝突、発見が原因で列車が停止や徐行となったケースは、前年度比41件(117%)増の76件だった。

 また、シカとの衝突は前年度比708件(25%)増の3478件。区間別では旭川―稚内をつなぐ宗谷線616件▽新旭川―網走をつなぐ石北線420件▽根室線の新得―釧路間406件――などが多かった。衝突や発見が原因で列車が停止・徐行となった輸送障害は前年度比13件(8%)増の162件だった。

 JR北によると、ヒグマ出没のおそれがある区間で列車が野生動物をはねた場合、線路上で死骸の処理にあたる乗務員や保線作業員がヒグマと遭遇しかねない。線路に降りずに動物を運び上げる専用機材を使用したり、ハンター出動を要請したりするなどして時間がかかり、大幅な遅れや運休の原因となる。

 特にヒグマは、26年も動きがこれから活発化する。衝突件数の増加を受け、JR北は新たな対策を検討している。ヒグマが嫌がる超音波を発する装置を試すなどしているが、導入は現時点で未定だという。

 綿貫泰之社長は20日の定例会見でクマ、シカの衝突について「全国の鉄道各社に共通する課題なので、各社と意見交換して対策を考えたい」と述べた。

 ◇北海道警駆除チーム運用開始

 相次ぐヒグマの被害を受け、北海道警は警察官によるライフル銃での駆除を行う対応チームの運用を5月下旬から始めた。2025年の国家公安委員会規則改正で可能となった対応で、政府の「クマ被害対策パッケージ」にも盛り込まれており、全国で6例目。

 道警地域企画課によると、道内全域を対象にヒグマの人的被害やその恐れがありながら、地元ハンターが対応できない場合などの運用を見込む。現場地域からの要請を受け、機動隊の射撃班4人や現場を管轄する警察署幹部の計5人で「現場対応ユニット」が出動する。

 道警では運用開始に向け、実技やヒグマの生態を学ぶ座学などの訓練を重ねてきたという。【谷口拓未】

毎日新聞

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